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泉南市ほほえみ歯科りんくう院のブログ

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歯ぐきから血が出るのはなぜ?

はじめに

歯磨きの最中に、歯ブラシに血が付いていることに気づいた経験はありませんか。あるいは、リンゴを噛んだら歯ぐきから出血していた、朝起きたら口の中に血の味がしたなど、歯ぐきからの出血は多くの人が経験する症状です。しかし、「たかが出血」と軽視していると、後に深刻な歯周病へと進行し、最終的には歯を失う原因になることもあります。歯ぐきからの出血は、口腔内で何らかの問題が起こっているサインです。この記事では、歯ぐきから血が出る原因、それぞれの症状の特徴、対処法、そして予防方法について詳しく解説していきます。出血の原因を正しく理解し、適切に対処することで、健康な歯ぐきを取り戻し、将来的な歯の喪失を予防することができます。歯ぐきの出血を見逃さず、早期に対応しましょう。

歯ぐきから血が出る主な原因

歯肉炎

歯ぐきからの出血で最も多い原因が歯肉炎です。歯肉炎は、歯と歯ぐきの境目に歯垢(プラーク)が蓄積し、その中の細菌が歯ぐきに炎症を起こす病気です。炎症が起きると歯ぐきが腫れ、毛細血管が充血します。この状態で歯磨きなどの刺激が加わると、簡単に出血してしまいます。歯肉炎の段階であれば、適切なブラッシングと歯科医院でのクリーニングにより、元の健康な状態に戻すことができます。

歯周病(歯周炎)

歯肉炎が進行すると、歯周病になります。歯周病は、炎症が歯ぐきだけでなく、歯を支える骨(歯槽骨)まで及んだ状態です。歯ぐきが下がり、歯と歯ぐきの間に深い溝(歯周ポケット)ができます。この歯周ポケット内で細菌が繁殖し、慢性的な炎症が続くため、出血が起こりやすくなります。歯周病は日本人が歯を失う最大の原因で、30代以降の約80%が程度の差はあれ歯周病にかかっているといわれています。

強すぎるブラッシング

歯をきれいにしようという意識が強すぎて、力を入れすぎて歯を磨くと、歯ぐきを傷つけて出血することがあります。硬い歯ブラシを使用している場合や、ゴシゴシと横磨きをしている場合に起こりやすいです。この場合の出血は一時的なもので、適切なブラッシング方法に変えることで改善します。

ホルモンバランスの変化

妊娠中や月経前は、ホルモンバランスの変化により歯ぐきが腫れやすく、出血しやすくなることがあります。特に妊娠中は、妊娠性歯肉炎と呼ばれる状態になりやすく、歯ぐきが敏感になります。ただし、これも一時的なもので、出産後は改善することが多いです。しかし、放置すると歯周病に進行する可能性もあるため、注意が必要です。

全身疾患

糖尿病、白血病、血液凝固異常、肝疾患などの全身疾患が原因で、歯ぐきから出血することがあります。糖尿病では免疫力が低下し、歯周病が悪化しやすくなります。血液疾患では、血が止まりにくくなり、わずかな刺激でも出血します。これらの場合、歯ぐきの出血以外にも全身症状があることが多いです。

薬の副作用

抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)を服用している方は、出血しやすくなります。また、一部の降圧薬や免疫抑制剤は、副作用として歯ぐきの腫れを引き起こし、出血の原因になることがあります。薬を服用している方は、歯科医師にその旨を伝えることが重要です。

ビタミン不足

ビタミンC不足は、歯ぐきの健康に直接影響します。ビタミンCは、歯ぐきを構成するコラーゲンの生成に必要な栄養素で、不足すると歯ぐきが脆くなり出血しやすくなります。極端なビタミンC不足は壊血病を引き起こしますが、現代の日本ではまれです。ただし、偏った食生活では軽度の不足が起こることがあります。

出血する歯ぐきの特徴

健康な歯ぐきとの違い

健康な歯ぐきは、淡いピンク色で引き締まっており、表面には細かなスティップリング(みかんの皮のような質感)があります。歯磨きをしても出血せず、痛みもありません。一方、出血しやすい歯ぐきは、赤く腫れており、ブヨブヨと柔らかくなっています。触ると簡単に出血し、時には自然に出血することもあります。

色の変化

炎症が起きている歯ぐきは、赤色から赤紫色に変化します。健康な淡いピンク色とは明らかに異なります。また、長期間炎症が続くと、歯ぐきの色が暗赤色になることもあります。喫煙者の場合、ニコチンの影響で歯ぐきの色が黒ずむことがあり、炎症があっても赤くならないため、気づきにくいことがあります。

腫れと形の変化

炎症により歯ぐきが腫れると、歯と歯の間の三角形の部分(歯間乳頭)が丸みを帯びて膨らみます。また、歯ぐき全体が厚ぼったく見えます。進行すると、歯ぐきが下がって歯が長く見えるようになったり、歯と歯の間に隙間ができたりします。

出血したときの対処法

出血しても歯磨きを続ける

歯ぐきから出血すると、「歯磨きで傷つけた」と思い、その部分を避けて磨く方がいます。しかし、これは逆効果です。出血の原因である歯垢を除去しないと、炎症は悪化し続けます。出血しても、優しく丁寧に歯を磨き続けることが重要です。正しいブラッシングを2週間程度続けると、炎症が治まり出血が止まることが多いです。

柔らかい歯ブラシを使用する

出血している間は、柔らかめの歯ブラシを使用しましょう。硬い歯ブラシは歯ぐきを刺激し、出血を悪化させる可能性があります。また、歯ブラシは鉛筆を持つように軽く握り、優しく小刻みに動かします。力を入れてゴシゴシ磨くのではなく、毛先を歯と歯ぐきの境目に当て、優しくマッサージするように磨きます。

デンタルフロスや歯間ブラシの使用

歯ブラシだけでは、歯と歯の間の歯垢を除去できません。デンタルフロスや歯間ブラシを使用して、歯間部も丁寧に清掃しましょう。最初は出血することがありますが、続けることで改善していきます。ただし、無理に押し込んだり、強く動かしたりすると歯ぐきを傷つけるため、優しく使用してください。

うがい薬の活用

抗菌作用のあるうがい薬を使用することで、口腔内の細菌数を減らし、炎症を抑えることができます。ただし、うがい薬はあくまで補助的なもので、歯磨きの代わりにはなりません。必ず歯磨きをした後に使用しましょう。

歯科医院を受診する

2週間程度、正しいブラッシングを続けても出血が止まらない場合、歯科医院を受診しましょう。歯石が蓄積している場合、自宅でのブラッシングだけでは除去できません。歯科医院で歯石を取り除いてもらい、正しいブラッシング方法の指導を受けることが重要です。

歯科医院での治療

歯石除去(スケーリング)

歯科医院では、超音波スケーラーや手用の器具を使って、歯の表面や歯ぐきの中に蓄積した歯石を除去します。歯石は硬く、歯ブラシでは取れないため、専門的な処置が必要です。歯石を取り除くことで、炎症の原因が除去され、出血が改善していきます。

ルートプレーニング

歯周病が進行し、深い歯周ポケットがある場合は、歯ぐきの中の歯の根の表面を滑らかにするルートプレーニングという処置を行います。これにより、細菌が付着しにくい環境を作り、歯ぐきの治癒を促進します。

ブラッシング指導

歯科衛生士が、一人ひとりの口腔内の状態に合わせて、適切なブラッシング方法を指導します。歯ブラシの持ち方、動かし方、当てる角度、デンタルフロスや歯間ブラシの使い方など、具体的に教えてもらえます。正しい方法を身につけることが、再発予防に不可欠です。

必要に応じた外科的処置

重度の歯周病の場合、歯周外科手術が必要になることもあります。また、薬物療法や、失われた骨を再生させる治療が行われることもあります。状態に応じて、最適な治療法が選択されます。

出血を予防する方法

毎日の丁寧な歯磨き

歯ぐきからの出血を予防する最も基本的な方法は、毎日の丁寧な歯磨きです。毎食後と就寝前に、最低3分以上かけて磨きましょう。特に歯と歯ぐきの境目を意識して、優しく丁寧に磨くことが重要です。

デンタルフロスの習慣化

1日1回は、デンタルフロスや歯間ブラシを使用しましょう。歯ブラシでは届かない歯間部の歯垢を除去することで、歯肉炎や歯周病を予防できます。就寝前に行うことで、睡眠中の細菌繁殖を抑えられます。

定期的な歯科検診

3ヶ月から6ヶ月に一度、歯科医院で定期検診とクリーニングを受けましょう。自分では気づかない初期の歯肉炎や、自宅では取り除けない歯石を早期に発見・除去できます。プロフェッショナルケアと日々のセルフケアの両方が、健康な歯ぐきを保つ鍵です。

禁煙

タバコは歯周病の最大のリスク要因の一つです。ニコチンにより血管が収縮し、歯ぐきの血流が悪化するため、免疫力が低下します。また、喫煙者は歯ぐきの出血が抑えられるため、歯周病の進行に気づきにくいという問題もあります。禁煙することで、歯ぐきの健康状態は大きく改善します。

バランスの取れた食事

ビタミンCやビタミンB群、カルシウムなど、歯ぐきの健康に必要な栄養素をバランスよく摂取しましょう。特にビタミンCは、歯ぐきを構成するコラーゲンの生成に不可欠です。野菜や果物を積極的に食べることが大切です。

ストレス管理

過度なストレスは免疫力を低下させ、歯周病のリスクを高めます。また、ストレスにより歯ぎしりや食いしばりが増え、歯ぐきに負担がかかることもあります。適度な運動や十分な睡眠、リラックスする時間を持つことで、ストレスを管理しましょう。

こんな症状は要注意

自然出血

歯磨きや食事などの刺激がなくても、自然に出血する場合は、歯周病がかなり進行している可能性があります。また、血液疾患などの全身疾患の可能性もあります。早急に歯科医院または内科を受診しましょう。

膿が出る

歯ぐきから血だけでなく、膿が出る場合は、歯周病が進行しています。歯周ポケット内で細菌感染が起こり、膿が溜まっている状態です。放置すると、歯を支える骨が溶け、歯が抜けてしまう可能性があります。

歯がグラグラする

出血に加えて歯が揺れている場合、歯を支える骨がかなり失われています。早期に適切な治療を受けないと、歯を失うリスクが高いです。すぐに歯科医院を受診してください。

止まらない出血

歯磨き後の出血が10分以上止まらない、大量の出血がある場合は、血液疾患の可能性もあります。歯科医院だけでなく、内科の受診も検討しましょう。

まとめ

歯ぐきから血が出る主な原因は、歯肉炎や歯周病です。歯垢に含まれる細菌が歯ぐきに炎症を起こし、腫れた歯ぐきが刺激によって出血します。その他、強すぎるブラッシング、ホルモンバランスの変化、全身疾患、薬の副作用、ビタミン不足なども原因になります。

出血したときは、優しく丁寧なブラッシングを続けることが重要です。柔らかい歯ブラシを使用し、デンタルフロスも併用しましょう。2週間続けても改善しない場合は、歯科医院を受診し、歯石除去やブラッシング指導を受けてください。

予防には、毎日の丁寧な歯磨き、デンタルフロスの習慣化、定期的な歯科検診、禁煙、バランスの取れた食事、ストレス管理が効果的です。歯ぐきからの出血は、早期発見・早期治療が大切です。放置せず、適切に対処しましょう。

 

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