はじめに
鏡で自分の舌を見たことはありますか。舌は「体の健康状態を映す鏡」とも言われ、その色や形、表面の状態から、様々な健康情報を読み取ることができます。特に東洋医学では、「舌診(ぜっしん)」という診断法があり、古くから舌の状態を観察することで体調を判断してきました。現代医学でも、舌の変化は貧血、脱水、ビタミン欠乏、肝臓や腎臓の病気など、様々な疾患のサインとなることが知られています。日常的に舌の色をチェックする習慣をつけることで、体調の変化に早く気づき、適切な対処ができます。この記事では、舌の色から読み取れる健康状態について、正常な舌の状態から、様々な色の変化とその意味まで、詳しく解説していきます。
正常な舌の状態
まず、健康な舌がどのような状態かを理解しておきましょう。
色
健康な舌は、淡いピンク色をしています。赤すぎず、白すぎず、やや赤みを帯びた柔らかい色です。
舌苔
舌の表面には、薄く白い「舌苔(ぜったい)」が付着しています。これは正常な状態で、細菌、食べかす、剥がれた粘膜などから成ります。薄く均一に付いている程度であれば問題ありません。
湿り気
適度に湿っており、唾液で潤っています。乾燥しすぎず、ベタベタしすぎない状態です。
形と大きさ
舌の縁が滑らかで、歯型がついていない状態が理想的です。また、大きすぎず小さすぎず、口の中にちょうど収まるサイズです。
動き
舌を前に出したり、左右に動かしたりするとき、スムーズに動き、震えたりしません。
舌の色の変化とその意味
赤い舌
全体的に赤い
舌全体が通常より濃い赤色になっている場合、以下の可能性があります。
発熱
風邪やインフルエンザなどで熱があるとき、舌が赤くなることがあります。体温が上がると、舌の血流も増加するためです。
炎症
口内炎、舌炎など、舌や口の中に炎症があると赤くなります。ビタミンB群の不足でも起こります。
ストレスや疲労
過度のストレスや疲労が溜まると、自律神経のバランスが崩れ、舌が赤くなることがあります。
東洋医学的解釈
東洋医学では、舌が赤いのは「熱」の状態を示し、体に余分な熱がこもっていると考えます。
先端だけ赤い
舌の先端だけが赤い場合、心臓や精神的なストレスと関連があるとされています。不眠やイライラを伴うことがあります。
白い舌
舌苔が厚く白い
舌全体に厚く白い舌苔が付着している場合、以下の可能性があります。
胃腸の不調
消化不良、便秘、胃炎などにより、舌苔が厚くなります。体内に老廃物が溜まっていることを示唆します。
風邪の初期
風邪をひき始めのとき、舌苔が厚く白くなることがあります。
口呼吸や脱水
口呼吸や水分不足により、口の中が乾燥し、舌苔が増加します。
口腔カンジダ症
免疫力が低下しているときに、カンジダ菌が異常増殖すると、舌に白いコケ状のものが厚く付着します。拭っても取れにくく、痛みを伴うこともあります。
全体的に白っぽい
舌苔だけでなく、舌自体が白っぽく見える場合、貧血の可能性があります。血液中のヘモグロビンが不足すると、舌の色が薄くなります。
黄色い舌
舌苔が黄色っぽくなっている場合、以下の可能性があります。
喫煙
タバコのタールなどが舌に付着し、黄色く見えることがあります。
胃腸の熱
東洋医学では、消化器系に「熱」がこもっている状態を示すとされます。便秘、口臭、口の渇きなどを伴うことがあります。
肝臓や胆嚢の問題
黄疸がある場合、舌も黄色っぽく見えることがあります。肝臓や胆嚢の病気の可能性があるため、白目も黄色い場合は早急に医療機関を受診しましょう。
紫色や青紫色の舌
舌が紫色や青紫色を帯びている場合、血液循環の問題を示唆します。
血行不良
体が冷えている、血液の流れが悪い状態です。冷え性、肩こり、生理痛などを伴うことがあります。
心臓や肺の問題
心臓や肺の機能が低下し、血液中の酸素が不足すると、舌が紫色になることがあります。これをチアノーゼと言い、重篤な状態のサインです。すぐに医療機関を受診してください。
黒い舌
舌が黒っぽくなることは稀ですが、以下の原因が考えられます。
黒毛舌
舌の表面の乳頭が伸びて毛のようになり、そこに細菌や色素が沈着して黒く見える状態です。口腔衛生不良、抗生物質の長期使用、喫煙などが原因となります。
見た目は衝撃的ですが、多くの場合、丁寧な舌のケアにより改善します。
重篤な疾患
非常に稀ですが、重度の脱水や、特定の薬剤の副作用で舌が黒くなることがあります。
地図状舌
舌の表面に、地図のような模様ができる状態です。赤い部分と白い部分がモザイク状に現れます。
原因ははっきりしていませんが、ストレス、ビタミンB群の不足、アレルギーなどが関係していると考えられています。通常、痛みはなく、治療の必要はありませんが、気になる場合は医師に相談しましょう。
舌の状態をチェックする方法
チェックのタイミング
朝起きて、朝食前、歯磨き前に鏡で舌を見るのが最も適しています。食事や飲み物の影響を受けていない、素の状態を確認できます。
チェックの仕方
自然光の下で、鏡の前に立ち、舌を前に出して観察します。舌の色、舌苔の厚さと色、湿り気、形、縁の状態などをチェックしましょう。
スマートフォンで写真を撮っておくと、経時的な変化を確認できます。
注意点
色の濃い飲食物(コーヒー、紅茶、カレーなど)を摂取した直後は、一時的に舌の色が変わることがあります。また、特定の薬や食品添加物も舌の色に影響を与えることがあります。
舌の色が変わったときの対処法
生活習慣の見直し
舌の色の変化の多くは、生活習慣の乱れが原因です。まずは以下を見直しましょう。
- バランスの良い食事
- 十分な睡眠
- 適度な運動
- ストレス管理
- 禁煙・節酒
- 十分な水分補給
口腔ケア
舌苔が厚い場合は、舌ブラシや柔らかい歯ブラシで優しく舌を清掃しましょう。ただし、強くこすりすぎないように注意が必要です。
医療機関の受診
以下のような場合は、医療機関を受診しましょう。
歯科・口腔外科
- 舌に痛みや違和感がある
- 舌にしこりや潰瘍がある
- 口内炎が治らない
- 口腔カンジダ症が疑われる
内科
- 全身の倦怠感、発熱、体重減少などを伴う
- 貧血の症状(めまい、動悸など)がある
- 黄疸がある
- 舌が紫色で呼吸困難がある
消化器内科
- 胃腸の症状(腹痛、便秘、下痢など)がある
東洋医学(漢方医)
体質に合わせた漢方治療を希望する場合は、漢方専門医に相談することもできます。
舌の健康を保つために
バランスの良い食事
ビタミンB群、鉄分、葉酸など、舌の健康に必要な栄養素をバランスよく摂りましょう。
水分補給
こまめに水を飲み、口の中の乾燥を防ぎましょう。
禁煙
喫煙は舌の色を悪化させ、口腔がんのリスクも高めます。
ストレス管理
適度な運動、趣味の時間、十分な睡眠などで、ストレスを上手に管理しましょう。
定期的なセルフチェック
毎日、または週に数回、舌の状態をチェックする習慣をつけましょう。
まとめ
舌の色は、体の健康状態を反映します。正常な舌は淡いピンク色で、薄く白い舌苔が付いています。赤い舌は発熱や炎症、白い舌は胃腸の不調や貧血、黄色い舌は肝臓の問題や喫煙、紫色の舌は血行不良や心肺の問題を示唆することがあります。
舌の色の変化に気づいたら、まずは生活習慣を見直し、丁寧な口腔ケアを行いましょう。改善しない場合や、他の症状を伴う場合は、医療機関を受診することが大切です。
毎日の舌チェックを習慣にして、自分の体の声に耳を傾けましょう。
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