
目次
はじめに
歯列矯正を検討している方の多くが気になるのが、「痛み」についてです。マウスピース矯正は、ワイヤー矯正と比べて痛みが少ないと言われていますが、全く痛くないわけではありません。実際に治療を始めてから、「思っていたより痛い」と感じる方もいれば、「予想よりずっと楽だった」と感じる方もいます。マウスピース矯正における痛みは、治療開始直後や新しいマウスピースに交換した直後に感じることが多く、その程度や期間には個人差があります。本記事では、マウスピース矯正でどのような痛みが生じるのか、治療開始直後と交換日での痛みの違い、痛みを和らげる方法について詳しく解説します。これから治療を始める方の不安を少しでも軽減できればと思います。
マウスピース矯正の痛みの特徴
まず、マウスピース矯正で感じる痛みの特徴を理解しておきましょう。
マウスピース矯正の痛みは、歯が動く際に生じる圧迫感や鈍痛が中心です。鋭い痛みというよりは、歯が押されているような感覚や、歯が浮いているような違和感を伴うことが多いです。
痛みの程度は、一般的にワイヤー矯正よりも軽いとされています。これは、マウスピース矯正が比較的弱い力を持続的にかけるのに対し、ワイヤー矯正は調整直後に強い力がかかるためです。
痛みが最も強いのは、新しいマウスピースを装着した直後の数時間から数日間です。その後は徐々に和らいでいき、マウスピースに慣れると痛みはほとんど感じなくなります。
また、痛みには個人差があります。同じ治療を受けても、ほとんど痛みを感じない方もいれば、強い痛みを感じる方もいます。痛みの感じ方は人それぞれであることを理解しておきましょう。
治療開始直後の痛み
マウスピース矯正を始めて最初のマウスピースを装着したとき、多くの方が痛みや違和感を経験します。
痛みの程度
治療開始直後は、これまで全く動かなかった歯に初めて力がかかるため、痛みを感じやすい時期です。装着後数時間から24時間程度で痛みのピークを迎えることが多く、歯全体が押されているような圧迫感や、歯が浮いているような違和感があります。
痛みの程度を10段階で表すと、個人差はありますが、3から5程度と感じる方が多いようです。日常生活に支障をきたすほどの激痛ではなく、鈍い痛みや違和感という表現が適切でしょう。
痛みが続く期間
最初の痛みは、装着後2日から3日程度がピークで、その後は徐々に軽減していきます。1週間程度経つと、ほとんど痛みを感じなくなる方が多いです。
ただし、最初の1週間は、硬いものを噛むときや、マウスピースを外すときに痛みを感じることがあります。食事の際に痛みが気になる場合は、柔らかいものを選ぶと良いでしょう。
開始直後に感じやすい症状
痛み以外にも、最初は様々な違和感を経験します。
口の中に異物が入っている感覚が強く、特に話すときや飲み込むときに違和感があります。また、マウスピースが歯茎に当たって少し痛いと感じることもあります。
唾液の分泌が増えたり、逆に口の中が乾燥したりすることもあります。発音がしづらくなり、特にサ行やタ行が言いにくくなることがありますが、これらの症状も数日から1週間程度で改善していきます。
マウスピース交換日の痛み
マウスピース矯正では、通常1週間から2週間ごとに新しいマウスピースに交換していきます。交換日にも痛みが生じることがあります。
痛みの程度
新しいマウスピースに交換したときの痛みは、治療開始直後よりも軽いことが多いです。すでに歯が動き始めており、力をかけることに慣れているためです。
痛みの程度を10段階で表すと、2から4程度と感じる方が多く、治療開始時の半分程度の痛みというイメージです。中には全く痛みを感じない方もいます。
ただし、特定の歯を大きく動かす段階では、交換時の痛みが強くなることもあります。治療計画によって、各マウスピースで動かす歯の量が異なるためです。
痛みが続く期間
交換時の痛みは、新しいマウスピースを装着した直後から数時間がピークで、翌日にはかなり軽減することが多いです。2日から3日程度で痛みはほぼなくなり、治療開始時よりも回復が早いのが特徴です。
交換サイクルと痛みの関係
マウスピースの交換サイクルは、治療計画によって異なります。1週間ごとに交換する場合と、2週間ごとに交換する場合では、痛みの感じ方が変わることがあります。
1週間ごとの交換では、各マウスピースでの歯の移動量が小さいため、交換時の痛みも比較的軽い傾向があります。2週間ごとの交換では、移動量がやや大きくなるため、交換時の痛みが少し強くなることがあります。
痛みを感じやすいタイミング
マウスピース矯正では、特定のタイミングで痛みを感じやすくなります。
マウスピースを装着した直後
新しいマウスピースを装着した瞬間から数時間は、最も痛みを感じやすい時間帯です。歯とマウスピースの間に隙間があり、この隙間を埋めようとする力が歯に強くかかるためです。
マウスピースを外すとき
特に装着初期は、マウスピースを外す際に痛みを感じることがあります。歯が動いている途中でマウスピースを外すと、歯に負担がかかるためです。丁寧にゆっくり外すことで、痛みを軽減できます。
食事のとき
硬いものや歯ごたえのあるものを噛むとき、痛みを感じることがあります。特に治療開始直後や交換直後の数日間は、柔らかい食べ物を選ぶことをおすすめします。
就寝時
横になると血流が増え、歯の周りの組織が敏感になるため、就寝時に痛みを感じやすくなることがあります。ただし、睡眠中は意識がないため、実際にはそれほど気にならないことが多いです。
痛みを和らげる方法
マウスピース矯正の痛みは完全に避けることはできませんが、軽減する方法がいくつかあります。
交換のタイミングを工夫する
新しいマウスピースへの交換は、就寝前に行うことをおすすめします。睡眠中に痛みのピークが過ぎるため、日中の活動への影響を最小限にできます。また、休日の前日に交換すれば、痛みが強い場合でも仕事や予定に支障が出にくくなります。
柔らかい食事を選ぶ
痛みが強い数日間は、お粥、うどん、豆腐、煮込み料理、スープなど、柔らかく噛む力をあまり必要としない食事を選びましょう。硬い食べ物や歯ごたえのあるものは、痛みが落ち着いてから食べるようにします。
冷やす
痛みや腫れがある場合は、頬の外側から冷やすことで和らげることができます。氷や保冷剤をタオルで包んで、数分間当てると効果的です。ただし、長時間冷やしすぎないように注意してください。
鎮痛剤の使用
どうしても痛みが辛い場合は、市販の鎮痛剤(イブプロフェンやアセトアミノフェンなど)を服用することもできます。ただし、頻繁な使用は避け、どうしても必要なときだけにしましょう。また、服用前に歯科医師に相談することをおすすめします。
マウスピースの装着時間を守る
装着時間を守らず、頻繁に外していると、歯が動いたり戻ったりを繰り返し、かえって痛みが増すことがあります。1日20時間以上の装着を維持することで、効率的に歯が動き、結果的に痛みの期間も短くなります。
リラックスする
ストレスや緊張は痛みを強く感じさせることがあります。深呼吸をしたり、好きなことをしてリラックスしたりすることで、痛みへの意識を和らげることができます。
正しい外し方を実践する
マウスピースを外すときは、両側の奥歯から均等に力をかけて、ゆっくりと外すことが大切です。片側だけから無理に外そうとすると、歯に負担がかかり痛みが増します。
ワイヤー矯正との痛みの比較
マウスピース矯正とワイヤー矯正の痛みを比較すると、一般的にマウスピース矯正の方が痛みは軽いとされています。
ワイヤー矯正では、月に1回の調整時に強い力がかかるため、調整後2日から3日は強い痛みが続くことが多いです。また、ブラケットやワイヤーが口の中に当たって口内炎ができることもあります。
マウスピース矯正は、比較的弱い力を持続的にかけるため、痛みはマイルドです。また、マウスピースの縁は滑らかに加工されているため、口の中を傷つけることも少ないです。
ただし、痛みの感じ方は個人差が大きいため、あくまでも一般的な傾向として理解してください。
痛みが強すぎる場合の対処法
通常の範囲を超えた強い痛みや、長期間続く痛みがある場合は、何か問題がある可能性があります。
我慢できないほどの激痛がある、痛みが1週間以上続いても改善しない、特定の歯だけが異常に痛い、歯茎が腫れたり出血したりするなどの症状がある場合は、早めに歯科医院に連絡しましょう。
マウスピースが合っていない、歯や歯茎に問題がある、予想以上に歯が動いているなどの原因が考えられます。歯科医師が状況を確認し、必要に応じてマウスピースの調整や治療計画の見直しを行います。
まとめ
マウスピース矯正の痛みは、治療開始直後が最も強く、歯全体に圧迫感や鈍痛を感じます。痛みは2日から3日がピークで、1週間程度で落ち着きます。マウスピース交換時にも痛みがありますが、開始時よりも軽く、2日から3日で回復することが多いです。痛みを和らげるには、就寝前に交換する、柔らかい食事を選ぶ、必要に応じて鎮痛剤を使用するなどの方法があります。一般的にワイヤー矯正よりも痛みは軽いですが、個人差があります。我慢できない痛みや長期間続く痛みがある場合は、早めに歯科医師に相談しましょう。適切な対処で痛みを最小限に抑えながら、美しい歯並びを目指しましょう。
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